2020-11-01

若い蒴をつけたアオハイゴケ

 


 小川の転石に育ち、暗緑色の群落をつくっている写真のコケ、以下の観察結果からはアオハイゴケ Rhynchostegium riparioides のようです。

 基物上を這っている茎から1~2cmの長さの枝を出し、その枝の途中に胞子体をつけています。 枝葉の長さは 1.5~2mmです。

 上は枝葉です。 全周に小さな歯が並び、翼部は不明瞭、中肋は緑色で、葉先のかなり下で終わっています。 葉身細胞の長さは場所によりかなり異なっています。

 上は帽のある蒴(左)と、右は帽が取れて半透明の蓋をとおして蒴歯が見えています。

 上は蒴を縦断し、蒴の内側から蒴歯を観察した写真です。 まだ蒴が若く、蓋が撮れなかったのですが、やはり蒴歯の観察は蓋が取れないとはっきりしませんね。
 蓋の取れたアオハイゴケで観察した蒴歯の様子はこちらに載せています。

(2020.9.1. 北海道 苫小牧市)

 こちらに載せたアオハイゴケなどと比較すると、本種の葉も変異が大きいようです。 また本種は渓流近くなど、いつも濡れているような岩上で見られますが、こちらでは水中で生育している本種を載せています。

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