2020-12-11

蒴をつけたナガエノスナゴケ

 

 岩上を覆うように育っていたナガエノスナゴケ Racomitrium anomodontoides が蒴をつけていました。 葉には光沢がありません。

 茎は這った後に斜上しているのですが、上は立ち上がった部分を撮った写真です。 乾いた状態で、葉は茎に寄っています。 採集後12日経過してから撮影しましたので蒴にしわが生じています。

 上は湿らせた状態ですが、蒴は水を吸って膨れてはくれませんでした。 葉の長さは3~4mm、蒴柄の長さは1cm前後です。


 葉は卵状披針形で、上部は狭まり、長く伸びています(上の写真)。 葉の基部には皺ができています。

 葉先は、微鋸歯状か、上の写真のようにわずかに鶏冠(とさか)状になっています(上の写真)。

 上は葉先から少し中央部へ寄った所です。 葉の先端部は上の写真のように半管状になっています。 丸く見えているのはパピラです。 細胞壁上に大きなパピラがきっしりあるため、どこまでが1つの細胞なのか、ほとんど分かりません。

 上は葉の基部です。 波状に肥厚した縦壁を持つ細胞が並んでいます。

(2020.11.26. 奈良県 上北山村)

◎ ナガエノスナゴケはこちらにも載せています。


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