2021-02-18

ケギボウシゴケ

 岩上に育つケギボウシゴケ Grimmia pilifera です。 上は乾いている状態で、葉は茎に圧着しています。 前に蒴をつけたケギボウシゴケを載せていますので(こちら) 今回は1枚の葉を少し丁寧に観察してみました。

  葉は卵状披針形で、葉先は透明尖になっています。

 上は透明尖の拡大です。

 上は葉の基部で、この場所の葉身細胞は長く伸びた矩形です(上の写真)。

 葉の基部をもう少し拡大してみました(上の写真)。 よく見ると、細胞の縦壁が節状に肥厚しています。

 上は葉の上~中部の葉身細胞で、矩形~方形で厚壁です。 下はこの一部をさらに拡大しています。

 あちこち細胞が重なって見えています。これは細胞が層になっているためで、そのことを確認しようと葉の断面を作ったのが下ですが・・・

 葉の断面を見ると、葉身は1細胞層です。 いくつか断面を作って観察してみましたが、1細胞層の葉身しか観察できませんでした。 多くの場所は1細胞層で、所々で層になっているということなのでしょう。 野口の図を見ると葉身部は2~4細胞層になっていますが、個体差だと思います。

 上は中肋の横断面の拡大です。

(2021.2.11. 箕面国定公園)


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