写真はクロツリバリゴケ Campylopus atro-virens だと思います。 垂直に近い岩上に生えていて、撮りにくかったため、生育状況を示す写真はありません。
葉の長さは4~7mm、全体はヤマトフデゴケに似ていますが、下部が黒褐色の仮根に密に覆われることはありません。
葉先は歯のある透明な芒になっているのですが、その程度は、同じ株の葉でも差があります(上の写真)。
上は葉の基部で、翼細胞が分化しています。 写真の下半分が色濃くなっている所は、丸まっている葉をカバーグラスで押したため、重なってしまった部分です。
葉身中部の縁寄りの細胞はうじ虫状~狭い菱形で、厚壁です(上の写真)。
上は葉の横断面で、Aは翼部のすぐ上で、Bは葉先から3/4ほどの所で切断しています。 中央部のガイドセルを挟んで腹側に1列の大形で透明な細胞があり、背側にステライドが発達しているのはヤマトフデゴケと同じですが、背側に凹凸があります。
(2021.7.16. 長野県 八方尾根)
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