2017-03-13

ヤマトフデゴケ



 写真は、蒴があればもう少しはっきりするのですが、シッポゴケ科のユミゴケ Dicranodontium denudatum だろうと思います。 ヤマトフデゴケ Campylopus japonicus でした。 茎の先が離れて盛んに“分身”を作っていました。


 上は左が湿っている状態で、右が乾いている状態です。 下に書く中肋の横断面からはヤマトフデゴケではないかと思ったのですが、ヤマトフデゴケの葉の先端は透明な芒になることが多く、それが全く見当たらなかったので候補から外したのですが、時期的な要素か生育環境が関係していたのでしょうね。


 葉の長さは4~7mmです。


 茎の下部は仮根に覆われています。 仮根は緑色をした葉の所にもあります。


 上は緑色をした下の方の葉の一部を顕微鏡観察したものですが、仮根は葉からも出ています。


 上は「離れた茎」の先の葉の基部を撮ったものです。 上の写真では中肋が鞘部の幅の2/3ほどを占めていますが、これは中肋にピントが合っていないことからもわかるように、葉が丸まっている影響があるでしょう。
 下は、同じ葉のもう少しだけ拡大した写真3枚を深度合成して中肋の細胞にもピントが来るようにしたものです。


 翼細胞は大きく、葉縁の細胞は細くて薄壁です。


 「離れていない茎」の葉の、上は中ほどの、下は基部の横断面です。 上の写真では中肋のみになっています。 下の写真では中肋は葉の幅の1/3を占めています。 平凡社の図鑑には「(ヤマトフデゴケの葉の)中部以下の中肋の横断面で、中央部の大型のガイドセルをはさんで腹側に1列の大型で透明な細胞があり、背側にはステライドが発達する。」とあります。


(2017.3.8. 滋賀県野洲市妙光寺山山麓)


4 件のコメント:

  1. はじめまして。去年の11月ころからコケの美しさに魅せられた「ねこ」と申します。コケの名前を知りたいと思いつつ、判別は難しいと思っています。1月に某博物館の「コケを顕微鏡で観察しよう」という講座に参加して、中古の生物顕微鏡を購入しました。記録として顕微鏡の画像を残したいと思うのですが、コリメート法ではなかなかうまく撮れません。USBの顕微鏡用カメラもいいなあと思うのですが価格もピンきりです。顕微鏡の画像を撮る際のアドバイスなどありますでしょうか。

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    1. ねこさん、コメントありがとうございます。
      顕微鏡撮影に関しては簡単には書ききれませんし、同様の質問を会話の中でもいただいていましたので、私の撮影している方法を15日の記事にまとめてみました。参考になさってください。
      具体的な質問がありましたら、ご遠慮なくどうぞ。

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  2. あれれ、一度打ったのが消えた。
    現場でユミゴケと申しましたが、どうも間違っていたようです。
    既にお気づきかと思いますが、ヤマトフデゴケではないかと思います。
    一度ご確認ください。申し訳ありません。

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    1. お忙しい所をありがとうございます。
      見ていただける時間的余裕がやっとできたようですね。
      さっそく訂正します。

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