2022-03-21

ナンヨウトゲハイゴケ

 

 上はナンヨウトゲハイゴケ Wijkia honrnschuchii ではないかと思います。 2021年5月23日に奈良県宇陀市の室生大野で採集したコケですが、同定に自信が無く、しばらく頭を冷やして再検討のつもりが、忘れてしまっていました。

 同定に自信が無かった理由の1つは、平凡社の図鑑では「渓側の湿岩上に生える。」とありますが、上の写真のように流水中で育っていたことです。 しかし増水していたのかもしれませんし、水中で育つ以下の観察結果のようなコケは思いあたりません。

 葉は丸くつき、長さは1mm前後です。 葉先は細く長く尖っていて、葉の幅の最も広い所は上部であったり下部であったり、葉によって異なるようにみえます。


 葉は倒卵形で、中肋はありません(上の2枚の写真)。 葉縁上部には細かい歯があります。

 翼細胞は少数で、大きく薄壁です(上の写真)。

 葉身細胞は長さ100~150μm、幅 7~9μmでした。

こちらには蒴をつけたナンヨウトゲハイゴケを載せています。

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