2017-06-21

蒴をつけたキヒシャクゴケ



 キヒシャクゴケ Scapania bolanderi は亜高山帯に分布する苔類です。 木の根元でちょうど胞子体をつけていました。 上の状態では葉の様子がよく分からないので、湿らせたのが下です。


 腹片が背片よりも大きいのはヒシャクゴケ科の特徴です。 なお、ヒシャクゴケ科には腹葉はありません。
 背片も腹片も葉縁は鋸歯状になっています。 葉の下に茎が黒っぽく透けて見えています。


 葉縁の歯は2~5細胞からなっています。


 上は葉身細胞で、やや大きなトリゴンが見られます。 油体は球形~卵形で、微粒の集合です。



 明るさに差があり、茎が黒くなってしまいました(上の2枚の写真)。 葉腋には長毛がある鱗片状の毛葉があります。 こちらではこの毛葉の反射光で撮った写真を載せています。

(2017.6.15. 北八ヶ岳)

こちらには黄(というよりは黄褐色)のキヒシャクゴケを載せています。


0 件のコメント:

コメントを投稿