写真はキヒシャクゴケ Scapania bolanderi でしょう。 北八ヶ岳ではあちこちで見ることができました(2022.9.4.撮影)。 分布は亜高山帯ですので、大阪付近では簡単に見ることはできませんが、北八ヶ岳などでは普通種です。
上は背面から撮っています。 葉はふつうやや重なっていますが、この重なりの程度は生育環境に左右されます。
ヒシャクゴケの仲間は背片より腹片の方が長いのですが、その腹片の長さは、下の腹面からの写真で腹片と茎との関係を考え合わせると、1.5~2.5mmとなります。
上は腹面から撮っています。 腹葉は無く、腹片は斜めに瓦状についています。
上は葉の重なりの少ない所を観察しています。 背片も腹片も縁は鋸歯状です。 平凡社の図鑑には「(腹片の)基部に不規則に分枝した長歯がある。」と書かれています。 上の写真の背片の下に見える赤い円で示した所がそれだと思います。
平凡社の図鑑には「葉腋に長毛がある鱗片状の毛様をもち,(以下略)」とあります。 これがこの種の大きな特徴なのですが、上の黄色い円で囲った所がそれだと思います。 上の写真は、背面から見て茎の左側の背片はキール部分を残して大部分を取り除き、茎の右側にある背片も2枚取り除いて撮っています。
◎ こちらでは本種の葉を茎から外して細胞の様子などを観察しています。 またこちらには本種の蒴を載せています。
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