上はハチヂレゴケ
Ptychomitrium dentatum でしょう。 岩上にありました。 上の写真は12月28日の撮影で、ほとんどの蒴は帽を被っています。 これを採集したまま放置して1ヶ月後に観察しようとしたところ・・・
ほとんどの帽は外れていて蒴歯が見えていました。 帽がついている蒴も、壺が痩せて帽はブカブカで今にも取れそうになっていました(上の写真)。
上は蒴柄基部の様子を見るために手前の葉を除去して撮っています。 2枚目の写真は同じ所から胞子体が2本出ています。 本種の胞子体は同じ所から1~3本出るようです。 蒴柄は赤褐色で、長さは2mmほどです。
チヂレゴケのところや
コバノヒダゴケのところなどに書いたように、
Ptychomitrium(チヂレゴケ属)は雌雄同株(異苞)で、雄花序は胞子体の基部近くから生じた小さな枝の先につきます。 上の写真でも胞子体の基部の鞘の近くに何かありそうなので、その部分を拡大すると・・・
雄花序は胞子体基部の鞘の下部から生じているようです。
上は蓋(左)と帽(右)です。 蓋は帽の中にくっついていたのを外しました。 平凡社の図鑑には「蓋の嘴は蓋の径とほぼ同長」とありますが、よく似た
コバノヒダゴケよりは短いものの、やはり嘴の方が長いようです。
蒴歯は単列16本で、2深裂しています。
上は胞子です。
上部の葉縁には鋸歯があります。
上は葉先付近の様子です。
上は葉身細胞です。
(2019.12.28. 岡山県井原市)
◎ ハチヂレゴケは
こちらにも載せています。
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