2019-02-07

チヂレゴケ ②雄小枝


 昨日載せたチヂレゴケを観察中に、上の写真のようなものをみつけました。 上の赤い楕円で囲んだ所に、小さな葉をつけた枝のようなものが見えます。
 昨日も書きましたが、チヂレゴケ属は雌雄同株(異苞)で、胞子体の基部の鞘に雄小枝をつけ、その枝の先に雄花序をつけることが知られています。 上の赤い楕円で囲んだものが雄小枝だろうと思いました。


 雄小枝らしきものは、探すと多くの株で見つかりました。 上の赤い楕円で囲んだものもそのうちの1つで、1枚目のものよりずっと短く、まだ小さな葉も左右に広げていません。
 1枚目のものは既に精子を放出してしまっている可能性もあるかと思い、造精器の確認は上のもので行うことにしました。
 下は上の写真の赤い楕円部分を残し、その周囲の葉を取り除いたところです。


 雄小枝らしきものは、胞子体の基部の鞘から出ているようです。 そして青い楕円で囲んだ所は、葉が何枚も重なっていて、内部を保護しているようです。 この葉も取り除いていくと・・・


 葉に保護されて楕円体のものがたくさん見えます。 この楕円体のもの1つずつが造精器でしょう。 下はこの造精器にピントを合わせて高倍率で撮ったものです。


(観察材料 : 2019.2.2.に奈良市春日野町で採集)

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