2020-04-06

ヤクシマツガゴケ


 写真はヤクシマツガゴケ Distichophyllum collenchymatosum でしょう。 渓流脇の水を被る岩上に育っていました。 南方系の蘚類で、和名に「ヤクシマ」とついていますが、分布は本州以南です。


 乾くとツガゴケ同様縮れます(上の写真)。


 葉は柔らかく、扁平につき、重なりあっています。 葉はツガゴケよりも大きく、長さは2mmを越えています。


 上は1枚の葉です。 中肋は葉長の 4/5ほどの長さです。 葉先の突起もツガゴケより長く、舷は幅広く、細胞壁のみの構成ではなくて葉緑体もあるため、うすく色がついて見えます。 細胞の大きさは葉先に近づくほど小さくなり、細胞の形も六角形から葉先近くでは円形に近くなっています。


 上は葉先近くの拡大です。


 上にも書いたように、葉身細胞の大きさは葉の基部と葉先付近とでは大きく異なりますが、上の写真は葉の中央部の葉身細胞です。

(2020.3.4. 屋久島)

◎ ヤクシマツガゴケはこちらにも載せています。


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