上は最近作成したコケテラリウムで、手前はタマゴケですが、岩の後ろがタイトルのコツボゴケです。 2年半密集した状態で育てているうちに、ずいぶん葉が小さくなり、タマゴケとのバランスが良いかと思い、使ってみました。
下は上の裏面から撮った写真です。
容器で育てているコツボゴケ(以下「栽培コツボ」)は、容器の壁などに触れると仮根を出し、壁を這うように伸びます。 上の写真では、岩に這うように植えています。
上の写真でみるかぎりではコツボゴケらしい葉形のようにも見えますが、肉眼的には野外で見るコツボゴケ(以下「コツボ」)とはずいぶん違います。 コツボゴケの生育環境に対応する“柔軟さ”に改めて驚かされますが、どれほど違うのか、両者を比較してみました。
上は元気に育っていたコツボです(6月13日採集)。 古い匍匐茎から直立茎が立ち上がっているように見えます。 葉の長さは2~5mmです。
上は容器の壁に沿って上に伸びていた栽培コツボで、あちこちから仮根を出しています。 葉は長さ 1.5~2mmで反っています。
上はコツボの葉です。 葉縁の上部には歯が並んでいます。
上は栽培コツボの葉で、反っているために葉先が折れ曲がっています。 葉縁上部の歯はとても小さくなっています。
上はコツボの葉身細胞です。
上は栽培コツボの葉身細胞です。 葉の形や大きさの違いに比較して、葉身細胞の形も大きさもそれほど違いが無いのがおもしろいところです。
(付記) 野外で見るコツボゴケの葉に限っても、変異があります。 例えば、雄花盤のことなどを書いたこちらの葉は楕円形で歯も尖っておらず、1月に撮ったこちらの葉は舌形に近く、鋭い歯が葉縁に見られます。
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