クモノスゴケ P
allavicinia subciliata が新しく生長しはじめていました。 さかんに伸びている葉状体は透明感もあり、とて美しいものでした。
よく見ると、上の赤い円内のように、雌器もみつけることもができました。 雌器は中肋部の背面につきます。
下は少し持ち帰ったうちの、このような雌器をつけていたものの1つです。
上の写真では、雌包膜の内側に泥が入り込んで黒く写っていますし、葉状体の縁が乾燥で巻きかけていますが、このような小さい時期から生殖器官をつけるとは驚きです。
上は雌包膜の拡大です。 葉縁には数細胞からなる毛が散生しています。 下は上の赤い線で切断して作成したプレパラートの顕微鏡写真です。
断面を見ると、若い造卵器が確認できました。
上はこれから造卵器になろうとする組織ではないかと思います。
上のようなものもありました。 雄器をつけた雄株です。 雄器は中肋部背面の左右に並びます。
下から光を当てて撮ると、雄包膜の下にある球形の造精器も、はっきりと確認できます。 これも赤い線で切断したプレパラートを作成したのですが・・・
残念ながら切断時に造精器が離れてしまいました。 上の写真の右上にあるのが離れた造精器です。
上は仮根です。 仮根は中肋部の腹面についています。 平凡社の図鑑では仮根は無色と書かれてあるのですが、無色の場合もあるのでしょうか? 疑問です。
◎ 上よりほんの少し後のよく似た時期のクモノスゴケを
こちらに、上で簡単に触れた毛については
こちらに載せています。 また
こちらでは胞子体の変化を中心に載せています。