2016-07-03

オオバチョウチンゴケ


 写真のチョウチンゴケ、直立茎と匍匐茎があることから、ツルチョウチンゴケ属 Plagiomnium でしょう。 触るとしっかりとした印象です。


 葉は卵形~楕円形で、長さは5~8mm、上の写真の葉の長さは6mmほどです。


 上は葉の先端部分を撮ったものです。 中肋は葉先に届き、葉の先端は微凸頭です。


 上は葉縁を撮った写真です。 歯は、上のような不明瞭な場合から、こちらのようにはっきりしている場合まで、いろいろですが、いずれにしても単細胞です。 上の写真の葉の舷は4~5細胞列です。


 上は葉の中央部を撮ったものです。 ツルチョウチンゴケのように中肋沿いの細胞が特に大きいようなことはありません。

 以上のような特徴から、このコケはオオバチョウチンゴケ Plagiomnium vesicatum だと思われます。

(2016.6.15. 大阪府豊能町 初谷)

こちらには引いて撮った群落の様子などを載せています。 本種は雌雄異株です。 こちらには造卵器を持ったオオバチョウチンゴケを載せています。 またこちらには1枚目の植物体の写真より状態が良いオオバチョウチンゴケ載せています。