2014-08-31
ニセヒメクモヘリカメムシ
写真はニセヒメクモヘリカメムシでしょう。 標高の高い所には、これにたいへんよく似たヒメクモヘリカメムシがいるようです。 上から見た時の両者の違いとしては、頭部側葉の中葉より先に突き出ている長さがニセヒメクモヘリカメムシの方が長いとのことですが、写真からですと、撮る角度によって見え方が異なりますから、難しいですね。
(2014.8.21. 堺自然ふれあいの森)
2014-08-30
マドヒラタアブ
写真は、ハナアブ科ナミハナアブ亜科のマドヒラタアブだろうと思います。 翅を閉じていますので少し分かりにくいのですが、腹部の付け根近くに白い窓のような模様が付いていることからの名前でしょう。
小道具を入れて持ち歩いている袋を横に置いて写真を撮っていると、その袋にも来ました(上の写真)。 浸み込んだ汗の塩分を舐めているようです。
(2014.8.21. 堺自然ふれあいの森)
26日からの旅行中の自動配信5日目です。 今日は土曜日(になるはず)ですので、写真を多めにしました。
2014-08-29
イヨシロオビアブ(オス)
写真はアブ科のイヨシロオビアブだと思います。 複眼がくっついていて、オスでしょう。 羽化したばかりでしょうか、なかなか美しい毛です。
メスは1回目の産卵後、次の産卵のためにヒトを含む動物から激しく吸血するとのことですが、オスではその心配はありません。
( 撮影:2014.8.21. 堺自然ふれあいの森 )
2014-08-28
オオタバコガの幼虫
ヤナギハナガサの花をムシャムシャ食べているのは、オオタバコガの幼虫でしょう。
オオタバコガの幼虫には、写真のような緑色型以外にも、褐色型もいるようです。 なかなか美しい幼虫ですが、食害する植物の種類は多く、検索しても、ほとんどが農作物の害虫としての扱いです。
(2014.8.15. 堺市南区岩室)
2014-08-27
ムネアカチビナカボソタマムシ
上はアカメガシワの葉を食べているムネアカチビナカボソタマムシでしょう。 体長は4~5mmです。 飛んで逃げられましたが、しばらくすると戻ってきていました。 ホストはアカメガシワのようです。
さすがタマムシ科だけあって、美しい金属光沢を持っていますが、胸部は少し赤みを持った金色ですから、「胸赤」というよりは「胸金」ですね。 もっと赤みの強い個体もいるのでしょうか?
(2014.8.15. 堺市南区岩室)
2014-08-26
ガマカスミカメ
写真はガマカスミカメだろうと思います。 アカメガシワにいました。 検索しても、アカメガシワによくいるようです。 とすれば、「ガマ」はどういう意味なのでしょうか。 植物のガマにもいるのでしょうか。 それともカエルのガマを連想させる姿だとでも言うのでしょうか。
(2014.8.15. 堺市南区岩室)
今日から9月3日までの予定で、カナダに行ってきます。 記事は出発前に作っておいて更新されるようにしてありますが、いただいたコメントにお返事できるのは帰国後になると思います。 この記事も公開される頃には、既に飛行機に乗っているはずです。
なお今回の旅行でどれくらい動植物の観察ができるか分かりませんが、収穫があれば「そよ風に乗って」に載せていくことにします。
2014-08-25
アジアイトトンボ・アオモンイトトンボ
アジアイトトンボとアオモンイトトンボは、同じ属に分類されていて、とてもよく似ていますし、生息環境もよく似ていて、同所的に生息する場合も多くあります( 今回も同じ場所にいました )。
● アジアイトトンボ
上はアジアイトトンボのオスです。 腹部は10節からなっていますが、上の写真では、そのうちの第1節から第9節まで、番号をつけておきました。 オスは腹端近くに水色の部分があるのですが、背面から見た水色部は第9節にあります。
なお、メスは未熟期にはオレンジ色ですが、成熟するにつれて緑色になります( こちら )。
● アオモンイトトンボ
アオモンイトトンボはアジアイトトンボより少し大きく、オスの腹部背面の水色部は第8節にあります(上の写真)。
メスは成熟するにつれて、オレンジ色→緑色→褐色と変化する異色型と、オスに似た同色型のものがいます。
● アジアイトトンボ
上はアジアイトトンボのオスです。 腹部は10節からなっていますが、上の写真では、そのうちの第1節から第9節まで、番号をつけておきました。 オスは腹端近くに水色の部分があるのですが、背面から見た水色部は第9節にあります。
なお、メスは未熟期にはオレンジ色ですが、成熟するにつれて緑色になります( こちら )。
● アオモンイトトンボ
アオモンイトトンボはアジアイトトンボより少し大きく、オスの腹部背面の水色部は第8節にあります(上の写真)。
メスは成熟するにつれて、オレンジ色→緑色→褐色と変化する異色型と、オスに似た同色型のものがいます。
2014-08-24
2014-08-23
オニヤンマの産卵
上は堺自然ふれあいの森で、流れに沿って、メスを求めて往復飛翔するオニヤンマのオスです。
上は産卵中のメスです。 オニヤンマのメスは、体の模様はほとんどオスと同じですが、腹部の端から細長い産卵弁が突き出ています。 メスは水面上からこの産卵弁を泥に挿入し(一瞬です)、産卵することを繰り返します(下の動画)。
2014-08-22
キモグリバエ科?の一種の交尾
ノブドウの葉の裏で交尾中のハエ、キモグリバエの仲間のような気がするのですが、よく分かりません。 とまっているのが写真のような角度でしか撮れない場所で、2枚の写真も、ほんの少し角度が違うだけです。 翅脈の様子もよく分かりません。
(撮影:2014.8.4. 堺自然ふれあいの森)
2014-08-21
ギンヤンマの産卵
トンボの仲間の産卵も、何にどのようにして卵を産むのか、種によって異なっていて、多様です。
Part1に載せたオオシオカラトンボの産卵では、メスが単独で行う打水産卵でした。 では、ギンヤンマではどうでしょうか。
ギンヤンマは胸部と腹部の境界部分の色でオスとメスを区別することができます。 オスは水色で、メスは黄緑色です。
上の写真がギンヤンマの産卵の様子です。 周囲がゴチャゴチャしているうえに、水面にそれらが映って、少しややこしいですが・・・。
ギンヤンマの産卵は多くの場合、雌雄が連結した状態で行われます。 前がオスで、メスの腹部の半分は水中に入っています。
オオシオカラトンボなどの産卵と比較すると、ギンヤンマの産卵はとても静かで、産卵中は、少なくとも水上の見える範囲では、写真の状態のままで、ほとんど動きはありません。 卵を産みつけるところを産卵基質と言いますが、ギンヤンマは生きた植物の茎の中や、枯れた植物の茎の中など、様々なものを産卵基質とします。
上は1枚目とは別の個体の産卵の様子を横から見たものです。 この場合も枯れた植物の茎の中に卵を産みつけているようですね。
上は連結した状態の姿勢が水平になった場合です。 上の写真の場合は生きた植物の葉柄の中に卵を産んでいるのでしょうか。
Part1に載せたオオシオカラトンボの産卵では、メスが単独で行う打水産卵でした。 では、ギンヤンマではどうでしょうか。
ギンヤンマは胸部と腹部の境界部分の色でオスとメスを区別することができます。 オスは水色で、メスは黄緑色です。
上の写真がギンヤンマの産卵の様子です。 周囲がゴチャゴチャしているうえに、水面にそれらが映って、少しややこしいですが・・・。
ギンヤンマの産卵は多くの場合、雌雄が連結した状態で行われます。 前がオスで、メスの腹部の半分は水中に入っています。
オオシオカラトンボなどの産卵と比較すると、ギンヤンマの産卵はとても静かで、産卵中は、少なくとも水上の見える範囲では、写真の状態のままで、ほとんど動きはありません。 卵を産みつけるところを産卵基質と言いますが、ギンヤンマは生きた植物の茎の中や、枯れた植物の茎の中など、様々なものを産卵基質とします。
上は1枚目とは別の個体の産卵の様子を横から見たものです。 この場合も枯れた植物の茎の中に卵を産みつけているようですね。
上は連結した状態の姿勢が水平になった場合です。 上の写真の場合は生きた植物の葉柄の中に卵を産んでいるのでしょうか。
2014-08-20
TG-2 に LG-1
オリンパスの TG-3 が6月14に発売され、小さな虫や花の細部を撮る「顕微鏡モード」がとても人気のようです。 私も購入したい気もするのですが、昨年の2月発売の TG-2 を既に持っています。 TG-3 は TG-2 の後継機で、TG-2 も基本的には同じコンセプトで作られています。
TG-2 に関しては、使用してみての感想や撮影にあたっての問題点をこちらに書きました。 この中で、よく接写する私にとって最大のネックはライティング、つまりカメラとの距離が1cmしかない被写体にいかにして光を当てるかでした。
今回、TG-3 の発売と同時に、カメラ本体のLEDライト光をレンズの周囲に導くLG-1(LEDライトガイド)が発売になりました。 この LG-1 は TG-2 にも装着できるということで、取り寄せてみました。
上が TG-2(左上)と LG-1(右下)、下が装着したところです。 LG-1 が白く光って見えるのは、フラッシュの光を反射しているからです。 LG-1 自体に発光能力はありません。
さっそく、冷蔵庫に入れて動きはにぶくなっているものの、生きている(=動きまわっている)ヤガタアリグモで試し撮りしてみました。
上が LG-1 を装着した TG-2 (以下、TG-2と書きます)で撮ったものを少しトリミングしたもの、下は従来接写によく利用してきたカメラ(ニコンD7100+60mmマクロレンズ+×1.4テレコン:以下、D7100と書きます)で撮ったものを、大きくトリミングして、ほぼ同じ大きさにしたものです。
2枚の写真を比較して、かなり印象が異なりますが、その大きな理由は、眼に映り込んでいる光のせいでしょう。 TG-2 ではレンズの周囲が光っているわけですから、眼にはサークル状の光が映り込みます。 D7100でも内臓フラッシュを使用していますので、ディフューザーが眼に白く映り込んでいます。
TG-2 では、もっともっと大きく撮れますが、動きまわっている虫などを撮るには、このあたりが現実的でしょう。 大きさよりも気になるのは、画面の粗さです。 画面が粗くなる理由の一つは、フィルムに相当する映像素子の大きさです。 これはコンパクトカメラですから仕方のないことですが・・・。 もう一つの理由は、やはり光不足です。 これだけ近くで光を当てているのですが、撮った写真のプロパティを調べてみると、ISO は 1,600 になっていました。 これだけ自動的にISO感度が上がっているのに、露出時間は 1/40秒で、ブレた写真を大量生産してしまいました。 結論としては、動かないものは大きく撮れますが、動くものを接写しようとすると、LG-1 だけでは光量不足で、よほど明るい条件でない限り、補助ライトを用意するなど、工夫が必要ということでしょうね。
これに対して、私がこれまで使っていた接写システムでは、そんなに大きく撮れませんから、かなりトリミングしているのですが、画質の良さは保たれています。 撮った写真のプロパティを見ても、フラッシュを使用していますので、動きは止まっていますし、ISO も 200 をキープしています。
上で、TG-2 は LG-1 を使用すれば、動かないものなら大きく撮れると書きました。 どれくらい撮れるのか試してみました。
上は1万円札の左下にあるホログラムの一部を、ISOを 100 に固定し(シャッター速度は1/2にまで落ちました)、デジタルズーム無しで撮った、ノートリミングの写真です。 新札ですので、しわのように見えるのは、紙の繊維でしょう。
実際の写真の大きさは 3,968×2,976 ですので、それをブログに載せるために、1,024×768 (この大きさで見るには写真をクリックしてください)にまで縮小しています。 どれくらいの大きさのものが写っているのか、ルーペを準備して(肉眼ではサクラの花程度しか見えないと思います)、実際の1万円札と見比べてみてください。
さらに、デジタルズームを使い、ブログに載せる大きさにしているようにトリミングすると、上の写真の左上の「N」は下のようになります( ISO は 100 に固定、1,140×1,140 の切り出しをシャープネス加工し、640×640 に縮小しています)。
この「N」の文字の実際の横幅は、0.2mmほどです。 TG-3 では、画素数だけを比較しても、TG-2 の 1.3倍になっていますから、もっと大きく撮れるのでしょうね。
TG-3 の接写能力( TG-2 との比較 )
接写に関して TG-2 に追加された TG-3 の機能を検討してみます。 上に書いたように、TG-3 は購入していませんから、カタログ上の検討になりますが・・・。
接写では被写界深度が浅くなります。 このことに対する対応策として、TG-3 は「顕微鏡モード」の「サブモード」として、「深度合成」と「フォーカスBKT」が準備されています。 前者では、カメラが自動的にピント位置をずらした複数枚(8枚?)の画像を撮影し、ピントの合った部分を選んで自動的に合成してくれます。 また後者は、カメラが自動的にピント位置を少しずつずらして、最大30枚の画像を撮影してくれますので、その中で自分の思った所にピントの合っている写真を選択すればいいわけですし、この30枚を使って、フリーソフトで深度合成もできるわけです。
しかし深度合成するには、複数枚の写真を撮る間、被写体とカメラとの関係が不動であることが必要です。 虫が触角を少し動かしてもダメですし、手持ち撮影では不可能でしょう。 私の場合は野外に三脚を持って行くことはまずありませんから、野外では無理でしょうね。
前に、TG-2 を使って、フリーソフトで深度合成しようとしたことがありました。 この時、TG-2 では、シャッターを押す時に、いくら注意深くしても、ほんの少しですが動いてしまいます。 小さなものを被写体にしていると、このほんの少しのズレが大きく影響し、まともな深度合成の写真を撮ることはできませんでした(こちら)。 ところが TG-3 では、通信機能の性能が上がっていて、スマートフォンでシャッターが切れます。 カメラのシャッターに触れなくても写真を撮ることができるわけです。 この機能は、近寄れば逃げる虫の集まる所に TG-3 をセットしておき、少し離れた所から、虫が来たところでシャッターを切る、といった使い方もできそうです。
TG-2 に関しては、使用してみての感想や撮影にあたっての問題点をこちらに書きました。 この中で、よく接写する私にとって最大のネックはライティング、つまりカメラとの距離が1cmしかない被写体にいかにして光を当てるかでした。
今回、TG-3 の発売と同時に、カメラ本体のLEDライト光をレンズの周囲に導くLG-1(LEDライトガイド)が発売になりました。 この LG-1 は TG-2 にも装着できるということで、取り寄せてみました。
上が TG-2(左上)と LG-1(右下)、下が装着したところです。 LG-1 が白く光って見えるのは、フラッシュの光を反射しているからです。 LG-1 自体に発光能力はありません。
さっそく、冷蔵庫に入れて動きはにぶくなっているものの、生きている(=動きまわっている)ヤガタアリグモで試し撮りしてみました。
上が LG-1 を装着した TG-2 (以下、TG-2と書きます)で撮ったものを少しトリミングしたもの、下は従来接写によく利用してきたカメラ(ニコンD7100+60mmマクロレンズ+×1.4テレコン:以下、D7100と書きます)で撮ったものを、大きくトリミングして、ほぼ同じ大きさにしたものです。
2枚の写真を比較して、かなり印象が異なりますが、その大きな理由は、眼に映り込んでいる光のせいでしょう。 TG-2 ではレンズの周囲が光っているわけですから、眼にはサークル状の光が映り込みます。 D7100でも内臓フラッシュを使用していますので、ディフューザーが眼に白く映り込んでいます。
TG-2 では、もっともっと大きく撮れますが、動きまわっている虫などを撮るには、このあたりが現実的でしょう。 大きさよりも気になるのは、画面の粗さです。 画面が粗くなる理由の一つは、フィルムに相当する映像素子の大きさです。 これはコンパクトカメラですから仕方のないことですが・・・。 もう一つの理由は、やはり光不足です。 これだけ近くで光を当てているのですが、撮った写真のプロパティを調べてみると、ISO は 1,600 になっていました。 これだけ自動的にISO感度が上がっているのに、露出時間は 1/40秒で、ブレた写真を大量生産してしまいました。 結論としては、動かないものは大きく撮れますが、動くものを接写しようとすると、LG-1 だけでは光量不足で、よほど明るい条件でない限り、補助ライトを用意するなど、工夫が必要ということでしょうね。
これに対して、私がこれまで使っていた接写システムでは、そんなに大きく撮れませんから、かなりトリミングしているのですが、画質の良さは保たれています。 撮った写真のプロパティを見ても、フラッシュを使用していますので、動きは止まっていますし、ISO も 200 をキープしています。
上で、TG-2 は LG-1 を使用すれば、動かないものなら大きく撮れると書きました。 どれくらい撮れるのか試してみました。
上は1万円札の左下にあるホログラムの一部を、ISOを 100 に固定し(シャッター速度は1/2にまで落ちました)、デジタルズーム無しで撮った、ノートリミングの写真です。 新札ですので、しわのように見えるのは、紙の繊維でしょう。
実際の写真の大きさは 3,968×2,976 ですので、それをブログに載せるために、1,024×768 (この大きさで見るには写真をクリックしてください)にまで縮小しています。 どれくらいの大きさのものが写っているのか、ルーペを準備して(肉眼ではサクラの花程度しか見えないと思います)、実際の1万円札と見比べてみてください。
さらに、デジタルズームを使い、ブログに載せる大きさにしているようにトリミングすると、上の写真の左上の「N」は下のようになります( ISO は 100 に固定、1,140×1,140 の切り出しをシャープネス加工し、640×640 に縮小しています)。
この「N」の文字の実際の横幅は、0.2mmほどです。 TG-3 では、画素数だけを比較しても、TG-2 の 1.3倍になっていますから、もっと大きく撮れるのでしょうね。
TG-3 の接写能力( TG-2 との比較 )
接写に関して TG-2 に追加された TG-3 の機能を検討してみます。 上に書いたように、TG-3 は購入していませんから、カタログ上の検討になりますが・・・。
接写では被写界深度が浅くなります。 このことに対する対応策として、TG-3 は「顕微鏡モード」の「サブモード」として、「深度合成」と「フォーカスBKT」が準備されています。 前者では、カメラが自動的にピント位置をずらした複数枚(8枚?)の画像を撮影し、ピントの合った部分を選んで自動的に合成してくれます。 また後者は、カメラが自動的にピント位置を少しずつずらして、最大30枚の画像を撮影してくれますので、その中で自分の思った所にピントの合っている写真を選択すればいいわけですし、この30枚を使って、フリーソフトで深度合成もできるわけです。
しかし深度合成するには、複数枚の写真を撮る間、被写体とカメラとの関係が不動であることが必要です。 虫が触角を少し動かしてもダメですし、手持ち撮影では不可能でしょう。 私の場合は野外に三脚を持って行くことはまずありませんから、野外では無理でしょうね。
前に、TG-2 を使って、フリーソフトで深度合成しようとしたことがありました。 この時、TG-2 では、シャッターを押す時に、いくら注意深くしても、ほんの少しですが動いてしまいます。 小さなものを被写体にしていると、このほんの少しのズレが大きく影響し、まともな深度合成の写真を撮ることはできませんでした(こちら)。 ところが TG-3 では、通信機能の性能が上がっていて、スマートフォンでシャッターが切れます。 カメラのシャッターに触れなくても写真を撮ることができるわけです。 この機能は、近寄れば逃げる虫の集まる所に TG-3 をセットしておき、少し離れた所から、虫が来たところでシャッターを切る、といった使い方もできそうです。
2014-08-19
ツクバネソウ──オシベが鳥を呼ぶ──
遅くに咲いたツクバネソウは遅くに果実が熟しますが、金剛山では毎年、ほとんどのツクバネソウが5月はじめに開花し、毎年同様の時間経過で果実が熟します。 ツクバネソウについては、Part1でいちど載せています(こちら)が、金剛山でツクバネソウの花から果実が熟すまでの変化を追ってみました。
上は4月下旬の撮影です。 ツクバネソウはまだツボミです。 4枚の外花被片(ガク片)が内部を保護しています。
上は5月はじめの咲いたばかりのツクバネソウです。 ツクバネソウの花には花弁はありません。 メシベの4本の花柱は真っ直ぐに上方に伸びています。 花粉はまだ出ていません。
上は5月中旬の撮影です。 8本のオシベの葯からは花粉が出ています。
上は6月下旬の撮影です。 多くの花のオシベは花粉を出し終えると枯れるのですが、ツクバネソウでは、上の写真のように、オシベの花糸がしっかりと残っています。
上は7月下旬の撮影です。 6月下旬とそんなに変わっていないようですが、オシベの花糸が厚くなってきています。
この後、果実が熟すと黒い色になり、それと共に、ガク片は垂れ下がり、オシベはさらに太くなり、赤く色付き、垂れ下がってきます。 この状態の写真を撮りたいのですが、赤いオシベの上に乗った黒い果実は鳥たちによく目立つようで、野鳥も多い金剛山では、ツクバネソウの果実は、黒く熟すとすぐに鳥に食べられてしまうようで、まだ撮影の機会には恵まれていません。
上は8月中旬の、果実が無くなってしまったツクバネソウの様子です。 4枚の緑の垂れ下がったガク片の上に覆いかぶさるように、厚く赤く色付いた8本のオシベ(花糸)が残っています。
オシベが赤く発達するのは、鳥を呼び寄せるためでしょう。 オシベがこのように花後に発達する植物は、とても珍しいと思います。
上は4月下旬の撮影です。 ツクバネソウはまだツボミです。 4枚の外花被片(ガク片)が内部を保護しています。
上は5月はじめの咲いたばかりのツクバネソウです。 ツクバネソウの花には花弁はありません。 メシベの4本の花柱は真っ直ぐに上方に伸びています。 花粉はまだ出ていません。
上は5月中旬の撮影です。 8本のオシベの葯からは花粉が出ています。
上は6月下旬の撮影です。 多くの花のオシベは花粉を出し終えると枯れるのですが、ツクバネソウでは、上の写真のように、オシベの花糸がしっかりと残っています。
上は7月下旬の撮影です。 6月下旬とそんなに変わっていないようですが、オシベの花糸が厚くなってきています。
この後、果実が熟すと黒い色になり、それと共に、ガク片は垂れ下がり、オシベはさらに太くなり、赤く色付き、垂れ下がってきます。 この状態の写真を撮りたいのですが、赤いオシベの上に乗った黒い果実は鳥たちによく目立つようで、野鳥も多い金剛山では、ツクバネソウの果実は、黒く熟すとすぐに鳥に食べられてしまうようで、まだ撮影の機会には恵まれていません。
上は8月中旬の、果実が無くなってしまったツクバネソウの様子です。 4枚の緑の垂れ下がったガク片の上に覆いかぶさるように、厚く赤く色付いた8本のオシベ(花糸)が残っています。
オシベが赤く発達するのは、鳥を呼び寄せるためでしょう。 オシベがこのように花後に発達する植物は、とても珍しいと思います。
2014-08-18
マユタテアカネ(オス)
写真はマユタテアカネのオスでしょう。 マユタテアカネの名前は、顔面の額上部に眉班(びはん)と呼ばれる黒色斑点があり、これが眉を立てたように見えるところからです。 なお、この眉班は雌雄ともに見られます。
翅は雌雄ともに透明ですが、メスには翅の端に黒褐色の斑紋がある個体もいます。
2014-08-17
ナミルリイロハラナガハナアブ
写真は交尾中のナミルリイロハラナガハナアブ(ハナアブ科)だと思います。 よく似た種にミヤマルリイロハラナガハナアブがいるのですが、後者は胸背に明瞭な縦条があるようです。 ただしこの仲間の研究は遅れていて、他にも多くの種がいる可能性があるようです。
※ ミヤマルリイロハラナガハナアブかもしれないものをこちらに載せています。
雌雄の違いについては、これらの仲間では一般的にオスの方が複眼が発達しており、オスの複眼は前方で接していますが、メスの複眼は離れています。 上の写真でははっきりしませんが、左がオスのようです。 とすると、オスの方が体が大きいことになりますが、ナミルリイロハラナガハナアブに関してはオスの方が大きいのか、たまたま大きなオスと小さなメスが交尾に至ったのかは不明です。
上はオス(体の大きい方)の側面です。 一度飛びかけてとまったので、1枚目の写真とは左右が逆になっています。
後脚の脛節は幅広い白帯紋を持ち、湾曲しています。 腹部には紋は見当たりません。
上はメスの顔です。 オスの顔の正面の様子を撮ることはできませんでした。
( 2014.8.6. 堺市南区岩室 )
2014-08-16
ハリイ
自宅近くの丘陵地の谷筋の田に、上の写真のような、イネの植えられていないコーナーがあります。 水が田に入ってくる所で、低水温による障害を防ぐためにイネを植えないのか、影になる時間帯も長い所だからなのか、イネを植えない理由は分かりませんが、トンボが飛び交い、いろんな水生植物が見られる場所になっています。
そんな水生植物のひとつに、ハリイと思われる植物がありました。 上の写真の中央下がそれで、左から右上にかけてはコナギが生えています。 イネは左上隅に少し写っています。
少し拡大してみました(上の写真)。 左端にいるのはヒゲナガヤチバエでしょうか。
ハリイは針のように小さく細いイグサという意味でしょうが、イグサ科ではなくカヤツリグサ科です。 葉は鞘状になって花茎にくっついていて目立ちません。 小穂は花茎の先端につき、短い苞がその先に付くこともあります。 同じカヤツリグサ科に、もう少し小さいマツバイ(針より松葉の方が小さい!?)など、似たものが何種類かあります。
上は小穂です。 この場合は苞が伸びています。 側面に褐色部分のある鱗片からは、メシベやオシベが顔を出しています。
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