ナガサキツノゴケ Anthoceros punctatus がありました。 “ツノ”を伸ばすのはこれからのようでしたが、これまで胞子体に関心が向かい、あまり葉状体を観察してこなかったので、今回は葉状体について観察しました。
葉状体はロゼット状で波打ち、縁は不規則に切れ込んでいます。 葉状体はニワツノゴケほどには大きくならず、径はふつう1~1.5cmです。
上は葉状体の一部を切り取り、腹面から撮っています。 濃い緑色の斑は共生しているラン藻の塊です。 中肋部と翼部に分けるのは行きすぎかもしれませんが、葉状体は中央部は厚く周辺部は薄くなっています。
上は周辺部の薄い所の断面です。 本種の葉状体の内部には大きな細胞間隙があります。
上は中央部の厚い所から薄くなりかけている所です。 大きな細胞間隙があることは同じです。 色の濃い所はラン藻が集まっている所です。
ラン藻を散らしてみました(上の写真)。 本種の細胞に比較して、ラン藻の大きさはとても小さいことが分かります。
本種の細胞の葉緑体は各細胞に1個です(上の写真)。
◎ こちらには本種の胞子体や胞子の様子などを、こちらには開裂した蒴の様子などを載せています。