岩上でキンモウヤノネゴケ Bryhnia trichomitria が大きな群落を作っていました。
一次茎は這い、そこから立ち上がりぎみに伸びる二次茎は湾曲し、先は尖ります。 茎の途中から新しいシュートを出して生長を続けることで、特徴的な姿になります。
上の写真には帽のある蒴、蓋のついている蒴と蒴歯の見えている蒴が写っています。 帽には上向きの長毛があります。
蒴は長さ約2mm、蒴柄は長さ10~13mm、枝の幅は葉を含めて1~2mmです。
上は蒴柄の基部で、雌苞葉も毛状になっています。 蒴柄は全面にパピラがあります。
上は茎葉です。 ひどい写真ですが、カメラで撮るには小さすぎ、顕微鏡で撮るには大きすぎ、これくらいの大きさの葉がいちばん困ります。 とにかく、茎葉の長さは 2.5mmほどで、基部は耳状に下延しています。
上は葉先付近で、中肋は赤い矢印の所まで伸びてきています。 葉縁は全周に細かい歯があります。
上は葉の基部(片側)です。
上は葉身細胞です。 長さ 30~45μm、幅 5~8μm、厚壁で、赤い円で示した所などに弱いくびれがあります。
枝葉は小形です(上の写真)。
(2021.10.7. 長野県 蓼科大滝)