下は Part1の 2013.1.6.に載せていたものを加筆し、こちらに引っ越しさせた記事です。 写真は 2012.12.14.の撮影です。
ハエやカの仲間の分類には翅脈が重要になります。 上は翅脈の様子から、クロバネキノコバエ科(Sciaridae)の一種だと思います。 また、左右の複眼がつながっている(眼橋と呼ばれています)のもこの科の特徴ですが、上の写真でも、かろうじて確認できます。
クロバネキノコバエ科は、タマバエ科やキノコバエ科と近縁とされていますが、脛節の端に刺があるのはタマバエ科との区別点になります。
和名に「キノコバエ」とあるのは、この科にはキノコに湧く種類もあるからですが、多くの種では幼虫は土に発生し、腐植した植物を食べて育ちます。
名前にクロバネとついていますが、翅は黒色とは限らず、透明や、褐色のものや、まれには斑点や暗色の帯があるものもいるようです。 餌は植物の遺体や菌類などです。
日本では、クロバネキノコバエ科は約500種が確認されているようですが、これは記録されている種数であり、未記載の種も含めるとさらに多く存在すると考えられています。