チョウ目の成虫の口は細長いストロー状になっていて、花の蜜や樹液などを吸うのにはとても便利です。 しかしどんなものにも長所と短所があるようで、チョウ目の成虫は液体でしか栄養摂取できません。 そこで、花の蜜や樹液などでは偏りがちな栄養分を補給するため、腹端から液体を出して(いわゆる“おしっこ”をかけて)摂取したいものを湿らせ、口吻で吸い戻すという行動を取ることがあります。
今回、アオバセセリでこの吸い戻し行動を記録することができました。 岩の上に黒く干乾びてへばりついた何かの死体に腹端から液体を出してまんべんなく湿らせ、吸い戻しているようです。
上は1枚目の写真の腹端付近の拡大です。 腹端には液体が見られます。 また画面右には口吻が写っています。
まんべんなく湿らせようとしている様子は上の動画の腹部の動きでよく分かりますが、腹端から出している液体は、動画では体の陰に入って確認できません。 なお上の動画のBGMには、MusMusさんの楽曲を使用しています。
以前に載せたアオバセセリ(こちら)には腹面が分かる写真が無かったので、今回撮った写真を1枚、下に載せておきます。
(2015.8.2. 岩湧山)
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