写真はイサワゴケ Syrrhopodon tosaensis だと思います。 スギの根元で育っていました。
葉の長さは2~3mmです。 葉先には褐色の無性芽をつけています。
葉は披針形で、中肋は葉先に届いています。 基部は中肋の左右に網目状組織が広がります。 また、葉縁には透明な舷があります。
各葉身細胞には1個の先の分かれたパピラがあります(上の写真)。 下はこのパピラが各細胞の中央に1つずつあることを示すために、ほぼ同じ所をピントを少しずらして撮ったものです。 なお、上と下のような写真を深度合成しても、像が同一面に重なるだけで、立体的に見えることはなく、かえって分かりづらくなります。
同属のヒメイサワゴケにもパピラはありますが、葉形などが異なります。
葉鞘部の肩には単細胞の透明な刺がありました。 上の写真はこの部分を撮ったものですが、葉が上下に波を打っていたので、上にも下にもピントを合わせるために8枚の写真を深度合成しました。 結果、刺の並んでいる様子はよく分かるようになったのですが、中肋の部分は上下関係不明の細胞が重なって写っています。
上は葉の先端部分です。 中肋の背面にはたくさんの刺が見られます。
(2017.3.25. 徳島県海部郡海陽町相川)
◎ イサワゴケはこちらにも載せています。
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