2014-07-17

ノボリリュウの一種


 写真はノボリリュウ科( またはノボリリュウタケ科 )の一種だと思います。 写真は段差のある所から横に伸びていたものですが、顔を横にして写真の右を上にして見る方が本来の姿かもしれません。 それを昇り龍の姿に見立てたのでしょうが、私は西欧で呼ばれている elfin saddles (妖精の鞍)の方が良く合っているように思います。

 キノコの本体は土の中などに広がる菌糸で、キノコとは胞子を拡散させるために菌糸が集合し、地上に伸びだしたものです。 私たちがよく見る多くのキノコ(担子菌類)は、キノコの傘の下に胞子をつけますが、子嚢菌類であるノボリリュウタケの仲間は、子嚢盤と呼ばれている傘の上面あたる部分に胞子を作り、傘の縁が上にまくれ上がって子嚢盤を包み込んで保護しているのが、写真の姿だと考えればいいのでしょう。
 雨に当たったり風に吹かれるなどで“鞍”の部分が揺すられると、胞子はその隙間から外に飛散していきます。


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