上はマツムラゴケ Duthiella speciosissima です。 切り立った石灰岩を覆いつくすようにして垂れ下がっていました。 蒴はありませんでしたが、マツムラゴケの蒴は稀です。
茎は不規則な羽状に分枝しています。
葉はやや扁平についています。 少し乾いて葉先が縮れていますが、葉の長さは3mm前後のようです。
葉は卵形の基部から長く漸尖し、葉縁には歯があります。
上の写真は葉の腹面(=茎に面している側)が写っています。 上の写真の葉が皺になっているところの赤い四角の部分を拡大したのが下です。
葉の皺の部分を見ることで、葉身細胞を側面から見ていることになり、パピラが突き出しているのが分かります。
下は葉の背面の、上と同様の皺の部分を見たものです。
葉身細胞の背面の表面にも、腹面の表面同様、パピラがあります。
上は葉先近くの拡大です。 中肋は上の写真の中央付近で終わっています。 葉身細胞はほぼ狭六角形です。
(2016.10.12. 貴船神社奥の林道)
◎ マツムラゴケはこちらにも載せています。