Leucodon(イタチゴケ属)も似たものが多く(平凡社では日本産11種)、分類が難しいのですが、写真はトガリイタチゴケ Leucodon nipponicus ではないかと思います。 上は2023.5.12.に愛知県設楽町の標高800m付近の伐採木についていたもので、本種の分布は静岡県以西です。
上は1mm方眼紙の上に置いていますから、二次茎の長さは3cm前後で、4~5cmあるイタチゴケ(以下イタチ)より小形ですし、イタチのように上部で枝を出す様子は見られません。
上は乾いた状態ですが、二次茎の先は鋭頭です。 イタチの二次茎の先は鈍頭です。
葉には縦ひだがあり、イタチよりほんの少し小形です(上の写真)。 赤い円は下の写真の赤い円と同じ汚れです。
本種の翼部の細胞は、葉の基部では方形ですが、葉縁に沿ってせり上がり、次第に丸みを帯びて少し細長くなりますが、葉の中央近くの葉縁まで広がります。 上の写真でも、まだ葉縁に翼細胞が見られます。
上は葉の基部で、翼細胞は方形です。
葉先近くの細胞は厚壁です(上の写真)。
上は葉の上部の葉身細胞で、長さは 30μm前後です。 イタチの葉身細胞は 40~50μmの長さがあります。
上は二次茎の横断面で、下は上の赤い四角の部分の拡大です。
あまりはっきりしませんが、中心束はあるように思います。
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