2017-05-22

ヨコグラハネゴケ


 上は樹幹から垂れ下がるヨコグラハネゴケ Plagiochila yokogurensis です。 少し取って顕微鏡で見ると・・・


 ほとんどの葉は(上の写真では全ての葉は)途中から先がなくなっています。 この途中から葉が著しく折れやすいというのも、ヨコグラハネゴケの大きな特徴です。 折れていない葉がどこかにないかと探してみると・・・


 茎の先端に数枚、折れていない葉がありました。 剥がす時に背縁が少し破れてしまいましたが、上がそのうちの1枚です。
 葉先は切頭で、上の写真の葉では背縁に2歯が、葉先に2歯が、腹縁に7歯があります。 なお、平凡社の図鑑には、背縁には1~2歯が、葉先には2~5歯が、腹縁には5~10歯があると書かれています。


 上は葉身細胞です。 トリゴンは大きく、各細胞に数個~10数個見られる油体は、球形~楕円体で、小粒の集合です。


 上が腹葉だと思います。 平凡社の図鑑には「腹葉は痕跡的で線形,1/2まで2裂する。」とありますが、上の写真のものは深裂しています。

(2017.3.26. 徳島県海陽町 轟九十九滝)

◎ ヨコグラハネゴケはこちらにも載せています。


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