樹幹にポッコリとしたコケ群落、イタチゴケ
Leucodon sapporensis のようです。 少し冷涼地寄りを好むコケのようで、分布は北海道~本州となっていて、四国・九州には分布していないようです。
樹幹を這う一次茎は細く、そこからたくさんの二次茎が湾曲して立ち上がっています。 二次茎はわずかに分枝しています。
二次茎の基部などは黄褐色になることも多く、和名は、この色や二次茎の湾曲の様子がイタチの尻尾を連想させるところからでしょう。
上は二次茎の葉です。 葉面には縦ひだがあり、中肋はありません。 翼部は葉のかなり上まで続いています。
葉の基部では翼部の幅は全体の1/3ほどを占めています。
葉身細胞は線形です(上の写真)。
上の2枚は二次茎の横断面と、その中心付近の拡大で、中心束が存在します。
(2020.9.1. 北海道 苫小牧市)