上の写真、目立っているコケはアオシノブゴケで、蒴はその下を這っているシロイチイゴケだと思います。 以下はアオシノブゴケ Thuidium pristocalyx の観察記録です。
シノブゴケ科全体からみれば中~大型と言えるでしょう。 まだ緑色を保っている茎葉は茎にくっついていて目立ちませんが、1mmほどの長さがあります。
上の写真では茎葉の間から茎の表面の毛葉がみえています。
上は茎葉です。 茎葉の先は鋭頭で、透明尖にはなっていません。
上は茎葉背面の中央の少し下で、写真中央は中肋です。 葉身細胞には先が複雑に分かれたパピラがあります。 多くの細胞ではパピラは1個ですが、隣り合って複数のパピラがある細胞もあります。 中肋にもパピラや細胞の一部の盛り上がりが見られます。
上は茎葉の葉先部分です。 茎葉の先端の細胞は鈍頭で、複数(多くは3個)のパピラがあります。
上は枝の顕微鏡写真です。 枝葉の大きさは、茎葉よりは小さいですが、大小さまざまです。
上は枝葉です。 倍率は茎葉と異なります。
上は枝葉の葉身細胞で、茎葉の葉身細胞とほぼ同じ特徴を持っています。
上は毛葉です。 毛葉の細胞はやや細長く、パピラは細胞の中央にあります。
(2021.3.3. 宮崎県日南市)
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