上の写真の葉についているコケ、小さなコケはヨウジョウクサリゴケでしたが、大きなひも状のコケは・・・
基物(植物)にくっついているのが一次茎とするなら・・・
二次茎が密に左右に出ています。 二次茎は不規則にわずかに分枝し、幅は葉を含めて3~4mm、二次茎の基部は葉を扁平につけているように見えます。
上の3枚は二次茎の葉です。 葉は、卵形の基部から漸尖して先は細く糸状となり、中部から上が強く背方に反り返っています。 葉縁には細かい歯があります。
中肋は細く、上の写真ではよく分かりませんが・・・
上は葉の基部で、写真の左に中肋が写っています。 この中肋は葉の中部で終わっています。 翼部ははっきりしません。
上の2枚は、葉縁と葉の中央部の葉身細胞です(グレースケールに変換してあります)。 細胞の中央に小形のパピラが1個あります。 葉の中央部の細胞の長さは 30~50μmです。
以上の観察結果から、ハイヒモゴケ科だろうとして平凡社の検索表をたどると、タカサゴハイヒモゴケ Meteoriopsis reclinata var. subreclinata に落ちました。 また種別の解説を読んでも概ね一致します。 しかし国内の分布は「九州(熊本県),琉球」となっています。 上のコケは 2021.3.3.に宮崎県の日南市で採集したもので、一致しません。 宮崎県と熊本県は山で続いていますので、あっても不思議は無いと思いますが、検索表などどこかで理解が間違っている可能性も大きく、タイトルにも「?」をつけておきます。 ご意見等ありましたらぜひ連絡いただきたいと思います。
ちなみに、タカサゴハイヒモゴケを「日本のレッドデータ検索システム」で調べると、沖縄県でも「絶滅危惧Ⅰ類」になっています。
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