写真はクマノチョウジゴケ Buxbaumia minakatae です。 和名の「クマノ」や種小名は南方熊楠からだと思います。
胞子体が2本だけ朽木につっ立っていました。 配偶体の葉らしいものは観察できませんでした(左に写っている葉は別のコケです)。 たぶん主に原糸体で光合成を行うのでしょう。
上の2枚は、胞子体のすぐ近くの朽木の表面を薄く剥ぎ取り、ほぐして顕微鏡で観察した像です。 繊維状のものは、緑色をしているので仮根や木の組織とは考えられず、曲がり方も糸状藻類らしくなく、原糸体ではないかと思います。
外蒴歯は痕跡的で、上は内蒴歯です。 内蒴歯は膜質で、屏風状の縦ひだがあります。
上は胞子です。
(2022.3.28. 大阪府 箕面公園)
-----(以下、2022.4.4.追記)---------------------------------------------
もっと多くの胞子体が確認できないかと探索メンバーを募集し、12名に集まっていただき、4月3日に近くを探したところ、新たに1本の胞子体を確認することができました。
今回新たにみつかった胞子体は蓋が取れて蒴歯が見える状態でしたので、その様子を下に載せておきます。
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