ウチワゴケの和名は、団扇(うちわ)のように葉が広がったコケといった意味でしょうが、じつはシダ植物です。 “団扇”の幅は1cm前後です。
ウチワゴケ(Crepidomanes minutum)はコケシノブ科に分類されています。 胞子嚢は葉の縁にできたコップ状の包膜の中にできます。 上の写真の右上には、その“コップ”が並んでいますし、中央下には、口の開きかけた包膜や、まだ口の閉じた包膜が見られます。
上は包膜の中が見える所を撮ったものです。 下は上の写真の黄色の四角で囲んだ部分を拡大したものです。
上の写真には、3個のコップ状の苞膜が写っています。 包膜の中央には中軸(胞子嚢床)があり、胞子嚢はこの中軸の周りにつきます。 多くの胞子嚢をつけた中軸は枯れたようになり脱落するのですが、写真の中央右の中軸は、かろうじて残っています。
写真左上の包膜の中の胞子嚢の環帯には赤っぽい色がついています。
(「胞子嚢」や「環帯」については、ノキシノブの所などをご覧ください。)
(2015.2.15. 交野市)
※ ウチワゴケはこちらにも載せています。 またこちらには乾いた時の様子を載せています。
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