赤色を帯びた葉の、蒴がまだまっすぐな1月の状態(こちら)や、蒴が横を向いたがまだ細い3月の状態(こちら)は別に載せていますが、この時期は胞子を出していました。
3月のものほど茎が長く伸びていませんし、土壌に密着していませんし、色も緑色をしていますが、これもアカイチイゴケ Pseudotaxiphyllum pohliaecarpum です。
葉は、無理をすれば顕微鏡(10×10)の視野に収まるのですが、楽をして2枚に分けて写しました(上の写真)。 顕微鏡の視野は直径 1.25mmの円ですから、気泡を目印に葉の長さを測定すると、この葉は 1.2mmほどの長さになります。
2叉している中肋は葉の長さの半分に届いていません。 葉の上部の縁には細かい歯があります。
葉身細胞は線形です(上の写真)。
このアカイチイゴケは葉腋に無性芽をつけていました(上の写真)。
上は無性芽を葉腋から分離し、顕微鏡で撮ったものです。
上は無性芽の一部を拡大したものです。 アカイチイゴケの無性芽はおしぼり状に細胞がねじれてつながっているようです。
(2015.6.2. 富田林市 錦織公園)
◎ こちらではアカイチイゴケの顕微鏡レベルの観察をもう少し詳しく行っています。