大阪府の南部に広がる泉北丘陵を構成している大阪層群には、所々に水を通しにくい粘土層があります。 その粘土層が現れる崖では、水が粘土層に阻まれて下に行かず、しみ出てきます。
そんな湿った所で、ヒメナギゴケ
Oxyrrhyncium savatieri が胞子体をつけていました。
「野外観察ハンドブック・校庭のコケ」には、ツクシナギゴケの解説に「さくはまれ」とありますので、他のコケと混生しているのではないかと慎重に調べましたが、やはりツクシナギゴケの胞子体でした。 胞子体は側生していました(上の写真)。
葉はやや扁平に付きます。
葉の先端は鋭く尖ります。 葉の縁の全周に歯があります。 中肋は葉の上部で終わりますが・・・
中肋の背面上端は1個の歯で終わっています(上の写真)。 葉身細胞は長六角形~線形です。
上は蒴柄です。 蒴柄の全面にパピラが見られます。
(2015.10.30. 堺自然ふれあいの森)
◎ ヒメナギゴケ(ツクシナギゴケ)は
こちらや
こちらにも載せています。 また、この仲間は変異の幅が大きく、
こちらにはいじけたようなツクシナギゴケを載せています。