上はナガサキツノゴケ Anthoceros punctatus です。 葉状体はロゼットとなっています。 縁は不規則に切れ込み、背面には盾状の隆起がたくさん見られます。
上の2枚は2月3日に富田林市の錦織公園で撮影したのですが、蒴は上の写真の1本のみしかみあたらず、未熟なようでもあるので、持ち帰り、しばらく育てることにしました。
上は3月7日の状態です。 たくさんの蒴が出てきましたがまだ短いようです。 しかし室内のガラス容器の中で育てたので照度不足なのか、葉状体は弱ってきているようで、蒴の開裂まで待たず、顕微鏡観察することにしました。 (長い蒴が林立する様子はこちらに載せています。)
上は葉状体の断面で、内部に大きな細胞間隙が見られます。 ニワツノゴケにはこのような細胞間隙はありません。
上は葉状体の薄い部分の断面で表皮細胞を見ています。 葉緑体は各細胞に1個です。
上は蒴壁の顕微鏡写真で、左上には蒴から出た胞子が写っています。 蒴壁には気孔が見られます。 上の写真には6個の気孔が写っています。 胞子は黒っぽい色をしています。
上の写真には胞子が4個写っていて、右上の胞子は求心面をほぼ真上から、左下は求心面を斜め上から、左上と右下は遠心面を見ています。 遠心面には刺状の突起が見られますが、求心面には刺状の突起は無く、網目状の模様が見られます。
上は弾糸です。 弾糸は多細胞で、短い2~4個の細胞がつながっています。 弾糸を構成する細胞の細胞壁に特に肥厚は見られません。
◎ こちらでは葉状体の様子をもう少し詳しく見ています。
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