コマノキヌイトゴケ Anomodon thraustus とマキハキヌゴケ Pylaisiella subcircinata の混生した群落が、北海道の阿寒湖畔の樹幹にありました(2023.9.8.撮影)。
上の写真の、光沢のある葉が巻いているのかマキハキヌゴケで、蒴もこのコケのものです。 そして、コマノキヌイトゴケの葉は光沢が無く茎にくっついています。
上は乾いた状態で、下は上とほぼ同じ場所を同倍率で湿らせて撮った写真です。
コマノキヌイトゴケが葉を広げて茎を持ち上げ、マキハキヌゴケはほとんど隠されてしまいました。 コマノキヌイトゴケの葉は、湿ってもギボウシゴケモドキのように側方に偏って展開する様子は見られません。
以下、コマノキヌイトゴケについてです。 なお、本種の分布は平凡社では北海道~本州となっています。
葉は上部が折れやすく、多くの葉で上部が欠けていました(上の3枚の写真)。 中肋は葉の中央を通り、葉の上部で不明瞭です。 反りぎみの葉にカバーグラスをかけていますので、葉の所々が折り重なっていて分かりにくくなっていますが、葉はほぼ相称です。
1つの葉身細胞に多くの高いパピラがあります。 上の2枚の写真は、同じ所で細胞の輪郭とパピラの輪郭にピントをずらして撮った写真です。 細胞は丸みのある六角形で、長さは約10μmです。
◎ コマノキヌイトゴケはこちらにも載せています。
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