2025-04-09

イヌムクムクゴケ

 上はイヌムクムクゴケ Trichocoleopsis sacculata を腹面から撮っています。 いろいろな蘚苔類が混生している群落にほんの少し混じっていました。 コケ群落を持ち帰って調べている時に見つけたので、生態写真はありません。 本来はもう少し緑色をしているコケですが、他のコケに覆われていたためか、時期的なものか(たぶん両方)、緑色は枝の先端に少し残っているだけです。
 和名はムクムクゴケの仲間に似ている所からでしょうが、葉はムクムクゴケの仲間ほどには細裂していません。

 もう少し拡大してみました(上の写真)。 たくさんの小さな袋状のものが並んでいます。 同じ科のサワラゴケは第3、4番目の枝につく葉が袋状の裂片を持ちますが、本種は全ての葉に袋状になった裂片があります。


 上の2枚は葉です。 葉は不等に2裂し、背側の裂片が大きく、腹側の裂片の腹縁が内巻きして袋状になっています。 各裂片の縁には長毛があります。

 上は葉身細胞です。


 腹葉も2裂し、長毛があります(上の写真)。

(2025.4.5. 京都市右京区 標高約500m)

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