写真は、少し疑問が残るのですが、ユガミキヌタゴケ Homomallium incurvatum ではないかと思います。 疑問の1つは、平凡社では本種は「山地の石灰岩上に生えるが稀。」とあるのですが、上の写真は樹幹上です。 ただ、周囲は石灰岩に囲まれている木ですので、石灰岩上で育っていたものから胞子が飛来し、育つことができているのではないかとも考えられます。
疑問の2つ目は、Homomallium(キヌタゴケ属)の蒴は傾くのですが、最初の写真でも上の写真でも、蒴はほとんど傾いていません。
葉はヤマトキヌタゴケに似ていますが、葉先がより細く伸びていて、やや鎌形に曲がっています。 また翼細胞も少ないようです。
上は翼部です。 平凡社では「翼細胞は数が少なく、葉縁に沿って8~15個」となっていて、上の写真と一致します。
上は葉身細胞で、長さは 60~100μm、幅は5~6μmです。 平凡社ではヤマトキヌタゴケは長さ 30~45μm、幅3~4μm、ユガミキヌタゴケは長さ40~60μm、幅3~4μmとなっています。
(2025.9.30. 古処山)
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