よく見るスミレですが、このブログにはこれまで登場していませんでした。 上の写真には落ち葉がたくさん写っていますが、シハイスミレは林の水はけの良い所を好むようです。 葉は長卵形~披針形です。
シハイスミレの「シハイ」は「紫背」で、上の写真のように葉の裏が紫色を帯びています。 ただし葉の裏が紫色のスミレは、ヒナスミレや
フモトスミレなど、他にもあります。
上は花の中心部を斜め上から見たものです。 多くのシハイスミレでは、側弁に毛はありません。
上は手前の上弁と側弁を取り去った花を横から見たものです。 他のスミレ類に比較して距は長めです。 下は上の写真のメシベとオシベの部分を中心に拡大したものです。
スミレの仲間のオシベには花糸がなく、葯の先には付属体があり、この付属体は花柱を取り囲んでいます。 葯から出た花粉は花柱と付属体の間に蓄えられます。 メシベの花柱は子房に近くなるほど細くなっています。
唇弁の蜜標に導かれて花に入った虫は、距に蓄えられた蜜を求めてメシベと唇弁との間を奥に進みます。 その時、体につけていた花粉を柱頭に付けるとともに花柱を押し上げると、付属体と花柱との間に隙間ができ、蓄えられていた花粉が虫の背中に降り注ぐことになります。
(2016.4.6. 堺自然ふれあいの森)
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