写真はクチヒゲゴケ
Trichostomum brachydontium でしょう。 乾くと上のように巻縮します。
チヂミクチヒゲゴケは好石灰岩性ですが、こちらはいわゆる普通の岩上に育っていました。
上は湿った状態で、葉は展開しています。 葉の長さは 1.5mm前後です。 蒴がついていますが若すぎて蒴歯などの観察はできませんでした。
茎の色は、上の写真では古い葉に覆われてほとんど分かりませんが、褐色で、黒色ではありません(ムツコネジレゴケとの違い)。
上の写真ではたまたま茎がつながっていますが、土に埋もれている部分と地表に出ている部分の境付近で茎がとても切れ易くなっているようです。 こんな経験は今までになく、本種の特徴なのか、環境など何らかの関係で今回が特別なケースなのか、興味の持たれるところです。
葉は長舌形~広披針形で、葉縁の内曲は見られませんでした。 葉の中部で少し狭くなっています。 葉身の上部 2/3ほどは密なパピラのため暗くなっています。 葉の下部の細胞は方形で、パピラは見られません。 中肋は短く突出しています。
上は葉身細胞です。 パピラのために細胞の形もはっきりしません。
上は茎の断面です。 中心束があり、茎の表皮細胞は大形です。
(2019.12.28. 岡山県井原市)
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