川に沿った遊歩道の斜面に、オオトラノオゴケに似て、少し小さく感じたコケがありました。 念のため少し持ち帰ってそのままにしていたのですが、乾いた状態で改めて観察してみると、茎が細く長く伸び、全体が柔らかく、オオトラノオゴケとは異なるようです。 葉はオオトラノオゴケより少し細い印象がありますが、共通の特徴がたくさん認められます。
オオトラノオゴケに近い仲間だと見当をつけて平凡社の図鑑を調べたところ、検索表ではキツネノオゴケに落ちそうですが、種の解説を読むと、いろいろ違いが出てきます。 しかし他にぴたりと一致する種をみつけることはできませんでしたので、とりあえずキツネノオゴケ Thamnobryum alopecurum として公開し、間違っているようであれば、そのご指摘を待ちたいと思います。 なお、生育地ではオオトラノオゴケだろうと思っていましたので、育っている様子は撮っていません。
( こちらには平凡社の図鑑の記載に近い形態のキツネノオゴケを載せています。)
上の写真全体が1本の細い茎でつながっています。 下は上の赤い四角で囲った部分の拡大です。
茎には鱗片葉がついています。 鱗片葉は葉をそのまま小さくしたような形です。
葉の長さは2~3.5mmです。
上は葉を腹面から撮っています。 葉は中央が凹み、葉先付近には大きな歯があります。
上は葉先付近を背面から撮っています。 中肋は背面に歯をつけています(上の赤い〇で囲った所)。
上は葉の中央部付近の葉身細胞です。
(2019.12.28. 岡山県井原市)
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