大阪市の「咲くやこの花館」で開催されるコケ展で温室内のコケ観察が予定されていて(こちら)、その散策マップ作りのお手伝いの時に温室内で出会ったコケです。
アオギヌゴケ科はふつう茎葉より枝葉の方が小形なのですが、カヤゴケ Rhynchostegium inclinatum は特にその差が大きいようで、特に葉の幅が茎葉と枝先に近い枝葉とで大きく異なります。 温室内ではそのことを思い出せず、他のコケも混生していて、結局枝葉と茎葉がきっちり写っていて育っている状況がよく分かるまともな写真は撮れませんでしたので載せません。
上は茎と、茎葉に近い葉を持つ枝です。 茎葉の長さは 1.8mmほどです。
上は茎葉です。 茎葉は卵形~卵状披針形で、漸尖し鋭頭、全縁に小さな歯があります。 翼部の境は不明瞭で、中肋は細く、葉長の2/3あたりにまで達しています。
上は葉身細胞です。 葉身中部より少し下で撮りましたので、細胞の長さは平凡社の記載より少し長くなっています。
枝先を顕微鏡で撮ってみました(上の写真)。 最初の写真と比較すると、別のコケのように思えます。
上は枝葉です。 葉が小さい分、全周にある歯は茎葉よりはっきりして見えます。
上は枝葉の翼部の境ですが、やはり境は明瞭ではありません。
(2020.12.27. 咲くやこの花館)
◎ カヤゴケはこちらにも載せています。
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