写真はミヤマスギゴケ Polytrichastrum alpinum だろうと思います。
乾くと葉は上の写真のように茎に密着します。 これはスギゴケ属( Polytrichum )によく見られる性質です。 しかし・・・
蒴は円筒形で、帽はニワスギゴケ属(Pogonatum)のように密生した毛で覆われています。 このように、ミヤマスギゴケはスギゴケ属とニワスギゴケ属の中間的な形質をそなえています。
葉の長さは平凡社の図鑑では6~10mmとなっています。
葉の鞘部以外の縁には鋸歯があります(上の写真)。
上は葉の断面で、薄板が密に並んでいます。 薄板の高さは 5~7細胞で、端細胞上縁の細胞壁は厚くなっています。
薄板を拡大してみました(上の写真)。 釣鐘形の端細胞の上面には多数の乳頭が見られます。(こちらにはもう少しうまく切れた葉の横断面を載せています。)
(2016.7.20. 北八ヶ岳)