コンクリート壁に育つコケ、群落の中心部は下に垂れていますが、周辺部の様子は、まるで若い針葉樹の林のように見えたので・・・
画像編集ソフトで少し遊んでみました(上の写真)。
以下はまじめに・・・
乾燥した状態では、葉は枝にピッタリくっついていますが・・・
下は上の写真とと同じものを湿らせた状態です。
茎葉は枝葉より短く、枝葉は長いもので1mmほどで、湿らせると葉の途中からほぼ水平に開いています。 上の写真では枝葉の先は広い鋭頭になっているものが多いようです。
上は枝葉で、卵形の基部からやや急に細い舌状に伸びています。 上の写真でも葉に割れ目が入っていますが、葉先は折れやすいようです。 中肋は葉の中ほどで終わっています。
上は中肋の終わる当たりの葉の細胞を見たものです。 葉身細胞の長さは 8~12μmで、表面には複数のパピラがあります。
以上のような特徴から、このコケはイワイトゴケ Haplohymenium triste のようです。 以前載せたイワイトゴケは樹幹から横方向に枝を伸ばしていて(こちら)、肉眼で見た印象は異なりましたが、一枚の葉を見れば同種であることが分かります。
(2018.6.13. 高槻市 川久保渓谷)
◎ こちらには蒴をつけたイワイトゴケを載せています。
0 件のコメント:
コメントを投稿