写真はオカムラケビラゴケ Radula okamurana でしょう。 横に走る太い枝についていました(2023.1.17.撮影)。
茎の先がひも状になり、立ち上がっています。 このようなひも状の茎はいつも見られるわけではないのですが(こちら)、ヘビが鎌首をもたげているようで、奄美大島らしいと思いました。
このひも状の茎は何のためにあるのか、先端にわずかにある葉の周囲に無性芽をつけるのではないかと思ったのですが、そのような様子は観察されませんでした。
◎ こちらではこのひも状の茎とその先につく丸い葉について調べています。 この丸い葉は何枚も重なっていて、順次剥がれて無性生殖を行っているように思います(2023.1.26.追記)。
群落をほぐしてみると、開裂した蒴もあちこちに見られました。 蒴柄は短いようで、花被から外に伸び出してはいません。 葉の長さは約 0.5mmです。
上は腹面から撮っています。 通常の葉をつけている茎からひも状になった茎への移行部を見ると、ひも状の茎についている鱗片状の葉は、小さくなった腹片で、背片はなくなるか(上の写真の中央)短い線状になっています(上の写真の左)。
上の写真の右下にたくさん見られる褐色のものは伸びていない仮根です。 ケビラゴケ属の仮根は腹片の中部に束生します。
腹片は背片のほぼ 1/2の長さです。 腹片の先はしばしば尖ったり突出したりしています。
上は無性芽だと思います。 無性芽は背片の縁にできるようです。
上は葉身細胞です。 大きな油体が各細胞に1個あります。 トリゴンがあり、細胞の表面はベルカ状になっています。
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