上の写真はコキジノオゴケ(
Cyathophorella hookeriana )です。 樹幹からやや垂れ下がるようについていました。 写真の茎は樹幹を這う茎から出た二次茎で、途中から幅が少し狭くなっています(尾状になっています)。
上から見ると、上の写真のように左右に規則正しく葉を付けているように見えますが・・・
上の写真は腹面(下を向いている面)を撮ったもので、左右に広がる葉(側葉)の他に、二次茎に沿ってもう1列の葉(腹葉)があります。 そして、尾状になるあたりから、葉腋に細長い無性芽がたくさん見られます。
上は無性芽のたくさんついている所を深度合成したものです。 2枚目と同じ二次茎をほぼ同じ方向から撮っているのですが、湿らせていますので、葉の皺が伸びて幅が広くなったように見えます。
上は葉(側葉)です。 非相称で、縁には舷があり、上部の縁にある微歯を除けば、ほぼ全縁です。
上は腹葉です。 腹葉は円形~卵形で、先端は細く尖っています。 上の写真では中肋を欠いていますが、中部以下で終わる中肋を持つものも多いようです。
上は腹葉の縁の一部を拡大したもので、細いですが明瞭な舷があります。
上は無性芽です。 コキジノオゴケはこの無性芽で増え、蒴は日本では未知ということです。
(2015.12.9. 京都市 西芳寺川)