写真はセンボンゴケ科のネジクチゴケ Barbula unguiculata でしょう。 草の刈られた原っぱの隅にありました。 センボンゴケ科のコケは植物体が小さく、胞子体が無いと似たものが多くて見分けるのが難しいのですが、ネジクチゴケは蒴があるとすぐ分かります。
蒴の変化を追ってみると、下のようになります(拡大率は異なります)。
帽のある蒴 |
蓋のある蒴 |
蓋が取れて蒴歯の現れた蒴 |
ネジクチゴケの蒴歯は長く、蓋の取れたばかりの状態ではねじれています。 ネジクチゴケの名前は、このように胞子の出る口がねじれているところからつけられたのでしょう。
この蒴歯は次第にほどけてきます。 上の写真の場合も、基部はすこしゆるんできています。
上は湿って開いている状態の葉です。 中肋は葉の先端から少し突出しています。
上は乾いた状態です。 葉は乾くと巻縮します。
(2015.3.12. 堺自然ふれあいの森)
◎ ネジクチゴケの葉の特徴についてはこちらに、蒴歯の顕微鏡で見た特徴などはこちらに載せています。