ネジクチゴケ Barbula unguiculata が若い蒴をつけていました(2020.11.11. 京都府立植物園)。
葉の長さは2mm前後です。
葉は乾くとねじれます。 蒴柄は下部が赤褐色、上部は黄褐色です。
上は葉です。 葉縁は部分的に弱く反曲しています。 基部の細胞は大きく平滑で、上~中部の細胞は方形で、パピラがあるため暗くみえています。
葉先は微凸頭です(上の写真)。
上は葉身細胞で、各細胞には複数のC字型をしたパピラが見られます。
中肋は弱く竜骨状となり、背側に少し突出しています。 上は背面から、その中肋にピントを合わせています。 中肋背面の各細胞の腔上には1列に並んだ複数のパピラが見られます。 下はその拡大です。
中肋背面にみられるパピラはC字型ではありません。
上は腹面から中肋を撮っています。 平凡社の図鑑の検索表では中肋腹面の表皮細胞は平滑となっています。 上の写真では一見パピラがあるようにも見えますが、下にあるパピラが透けて見えているのでしょう。
蒴に関してはいろいろ観察するには若すぎるようでしたが、蒴歯のねじれや、蒴歯の基部の基礎膜となるはずの細胞などは、帽をとおして観察できました(上の写真)。
◎ ネジクチゴケの成熟した蒴の様子はこちらやこちらに載せています。
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