2016-03-29

ヒョウタンゴケ


 写真はヒョウタンゴケ Funaria hygrometrica でしょう。 多くの場合、蒴は初夏につけるようですが、たくさんの蒴をつけていました。



 どうしても特徴のある蒴の方が気になります。



 葉は茎の上部に集まってついています。 上の写真の葉の長さは3mmほどですが、もう少し長くなる場合もあるようです。


 大きな胞子体をたくさんつけて、植物体(配偶体)は弱っていて、葉もみすぼらしくなっていたので、今回の葉の写真は白黒写真に近い偏光で撮ったものにします。


 上は葉の上部の拡大です。 本種の葉は全縁で、中肋は葉先に達しています。 なお、本種に近縁のヤマトヒョウタンゴケは葉の上半部の縁に細かい歯があり、中肋は葉先に届きません。

 ヒョウタンゴケは重金属を細胞内に取り込む性質があり、その性質を高めた変異株による活用が期待されているようです。

(2016.3.13. 奈良県 川上村)

こちらではヒョウタンゴケの蒴が大きい意味を考察し、その内部の様子などを観察しています。