写真はノコギリヒョウタンゴケ Funaria serrata でしょう。 平凡社に載せられているヤマトヒョウタンゴケ F. japonica は本種のシノニムとされています。 1899年に長崎で記載されたのが最初で、生育が確認されている場所は少ないのですが、写真の場所ではとてもたくさんあり、ヒョウタンゴケのようにすぐにいなくなるような様子でもありませんでした。 岩月(1982)は日本蘚苔類学会会報3(4)で「案外西日本の都市に多く分布している種かもしれない」と書いています。
サイズはヒョウタンゴケより小さいようです。(目盛の数字の単位はmmです。)
ヒョウタンゴケの葉が全縁で中肋が葉先に達しているのに対し、本種の葉は上半部の縁に細かい歯があり、中肋は葉先に届いていません(上の2枚の写真)。
上は帽の取れた蒴を正面から撮っています。 本種の蒴は口環を欠いています。
上は蓋にぴったり張り付いている蒴歯を蓋ごと外し、蒴の内側方向から撮った写真です。
(2021.3.2. 宮崎県日南市)
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