北海道・ウトナイ湖の自然観察路で 2020.9.2.に撮影した写真の植物、広い意味でのイヌゴマだと思います。 和名は果実が食用のゴマに似ているが食用にはならないところからでしょう。 花期は終わりに近づいているようですが、茎先に数段になった輪生状の花穂をつくっています。
イヌゴマの毛の多少は変化に富んでいて、毛の少ないものから順にケナシイヌゴマ、イヌゴマ、エゾイヌゴマの3変種に分けられています。 写真のイヌゴマは、たぶんエゾイヌゴマ Stachys aspera var. baicalensis になるのだと思います。
エゾイヌゴマは北海道~本州の湿地に生育するシソ科の多年草です。 葉は披針形で対生、表面には斜め上向きの剛毛があります。 茎は4稜で、稜の上には立ったかたい毛が並んでいます。
花は2唇形で、下唇は3裂し、内面に淡紅色の斑点がありますが、この斑点の模様は変化に富んでいるようです。 オシベは上唇に沿って4本あり、うち2本が長いのですが、上唇の先を越えてはいません。
ガクは等しく5裂し、ガク片の先は刺状に鋭くとがっています。 上の写真のガク筒の奥には4分果が写っています。
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