上は北海道・ウトナイ湖畔の自然観察路にあったチョウセンゴミシ Schisandra chinensis です(撮影:2020.9.2.)。 和名からすると朝鮮半島由来の外来植物のようでもありますし、学名の種小名を見ると中国から来たようにも思えまが、本州北部や北海道に分布する在来種です。
果実は五味子(ごみし)という生薬で、鎮咳去痰作用、強壮作用などがあるようです。 なお、「五味子」の由来は、甘味、酸味、辛み、苦味、塩味の五つの味を持つところからのようです。
花は淡黄白色で、6~7月頃に咲きます。 上の写真では赤く色づきはじめていますが、熟すと真っ赤になります。 上の写真で、果実がブドウの房状に垂れ下がっていますが、ブドウの1房はたくさんの花から作られます。 つまり球形のブドウの1つの果実は1つの花に由来します。 しかしチョウセンゴミシでは1つの房全体が1つの花に由来します。 つまりチョウセンゴミシの雌花は花弁に囲まれた中央にたくさんのメシベがあり、受粉後にメシベの集団が果実に変化しながら次第に長く伸び、写真のような姿になります。
0 件のコメント:
コメントを投稿