上のコケは、6~7種類が混生している蘚類を調べている時に、そこに混じっているのを発見したものです。 フィールドでの撮影時には、その存在には全く気づきませんでした。
葉はV字形やU字形に2裂していて、裂片の長さに長短があり、裂片の先も鋭かったり丸かったりと、どの形態が基本的なのか分かりません。
腹葉は上のように狭い角度で深裂して裂片は全縁の場合もありますが・・・
ほとんどの腹葉は茎の2倍ほどの幅があり、2/3~3/4まで2裂し、側縁には側歯があります。
腹葉の基部の片方は葉と合着しています(上の写真)。
上は葉身細胞で、トリゴンは小さく、油体は紡錘形です。
焦点を少しずらすと、細胞表面にベルカが少しあります。
以上の観察結果から、蘚類に混入していたことや細胞表面にベルカが見られることなどから、ヤマトソコマメゴケも検討しました。 しかし腹葉の様子などからは、よく見られる姿とは異なるのですが、ツクシウロコゴケ Heteroscyphus planus ではないかと思います。
(2020.9.2. ウトナイ湖自然観察路)
◎ よく見られる姿のツクシウロコゴケは、こちらやこちらに載せています。
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